やはりアコースティックと肉声には勝てないのか?

coyanmahexp2010-12-12

off note & groove presents
SAME DIFFERENCE
Tristan Honsinger[cello]
Tobias Delius[sax.clarinet]
井野信義[contrabass]
外山明[drums]
沖縄でもこんなライブを観る事が出来るのだなあと思う。

17:00頃grooveの前を通りがかると米田君(grooveスタッフ)とばったり会う。空港へプレイヤー達を迎えに行って、今戻って来た所だという。直で会場入りか、ミュージシャンとは何と辛い職業だろうと思う。
一旦帰宅し、20:00前grooveに入店。
celloのTristanは変な爺さん。即興家たる者、あんな風に歳を取らなくてはならない。クラシック出身という事で、もっと綺麗なトーンを奏でたりするのかな?と思いきや、不協和音に効果音的プレイ、弓で自分がかけているメガネを叩いたり、奇声を発したり、変顔したり。
saxのTobiasは時々信じられない音を出す。よく観察すると、肉声とミックスされたサウンドだという事が分かる。
ドラムの外山氏はエレクトロニクスを操りながらのプレイ。ドラムでもない、パーカッションでもない、即興演奏。6年前京都西部講堂で大友氏との共演を観たきりだが、「そうそう、これこれ」という感じ。忘れていた音がじわじわ甦る。オレの体に無意識の内に刻み込まれていたのか?どんな組み合わせでも良いから、デュオで観てみたいドラマーだ(デュオが最もプレイヤーの個性と技量が出る、と常々思っている)。
7月に今井氏と来沖していた井野氏は全体のボトムを支える感じか。
あー、若い頃、そうだな、せめて15年くらい前にジャズに目覚めて、今と同じ位練習と学習に打ち込んでいたなら、もしかしたらこの人達とどこかで共演するチャンスがあったかも知れないし、なかったかも知れない。
少なくとも今出来る事は、15年後に後悔しない為の日々を過ごす事だ。
休憩中オーディエンスの中には「あれは音楽か?」と今更ながらほざく輩もあったが、即興演奏とは楽器・機材の熟知、あらゆる技巧の習得、こなしたセッションの数に裏打ちされたアンサンブル力、瞬発力、良い耳、勇気(!?)等、様々な要素が絡み合ってこそ、あの様なサウンドを放つ事が出来るのだ。とはいえ、皆目の前にスコアを置いて演奏していたので、幾つかのテーマはあった。外山氏がsaxのテーマとユニゾンで吹く口笛が気持ち良かった(マイク取りはしてなったけど、普通に聴こえた)。
終演後はまた「練習したい病」に罹り即帰宅。